先日、大阪から2名の講師を招いて、

協力業者さん、関係者のみなさん向けの勉強会を弊社主催で開催しました。

 

第三者機関による住宅施工検査は義務化され今は当たり前ですが、

弊社設立時の2005年は全国ほとんどの会社が民間の第三者機関の検査はやっていませんでした。

その中でも私は、

『人間がやっていることにはミスが生ずるのは当たり前』という考え方のもと、

当時は珍しい第三者機関による検査を全棟導入しました。

これはお客さまを守ることは当たり前ですが、協力業者さんも守ることも目的にしていました。

勿論、わざと手抜き工事をするなんて本来ならあり得ません。

しかし姉歯さん事件は有名ですが当時はそのような職人や建設会社があったのは事実です。

但し、怖いのはそこだけではないのです。

 

大阪のネクストステージより講師2名を招いて2時間びっしりの勉強会。

それでは問題は何なのか。

今まではそのやり方でも許されていた事が駄目になったのを知らずにやり続ける職人が沢山いる事です。

本人は手抜き工事をやっているなんて全く思ってません。

でも結果的に手抜き工事に繋がります。

 

では、どうやって知識や技術を向上させることが出来るのか、ですが…。

日本の多くの建設会社は何も手をかけていません。

恐ろしくないですか?

 

標準施工手引書。これをまず作ることから始まった。

上の標準施工手引書。

これが必要なのです。

 

説明の前に簡単に今の住宅建築の実情をお話しします。

下の写真をご覧ください。

ここは驚くところです。

家を一棟建てるために決まっている法律(建築基準法に基づく指針)はたったの約9%。

本当です。

それすら守らない業者もいて今でもよくニュースになります。

残りの約90%の内、これではまずいと思った瑕疵担保責任や住宅金融支援機構(フラット35で有名ですよね)が技術基準を定めて約38%をフォローしました。

これで足し算すると約47%です。

でもナント残りの約53%は指針が決まっていませんのでご自由にどうぞ、です。

煽ってませんがこれが現実です。

家の値段の差がここにも現れるのは想像に難くないですよね。

なにせ自由ですから。

 

そこで、『これではまずい。この約53%を限りなく0に近づけるように、品質のばらつきを無くそう』と思った会社が日本にはごく少数派ですがいます。

品質のばらつきを無くす方法を具体的に考え実行する手段を見出した。

このマニュアルこそが、要はこれ↓なんです。

実際にはかなり分厚く大切な情報が入っていますので流石にここではお見せ出来ません。

ごめんなさい。

標準施工手引書。

図面を作る上でも建築士(設計士)はこの標準施工手引書を意識した図面を作っていきます。

出来上がった図面とこの施工手引書を使って実際に現場の施工監理をする訳ですが、

この施工監理がとても大切になります。

施工手引書の内容について具体的に更に一歩前へ行けるように協力会社が集まって勉強しています。

大切なことは設計図書とこの施工手引書を末端まで関係者全員が相互理解すること、なんです。

かなり真剣な勉強会になりますが、理解して実践して、そしてチェック✅します。

これが↓の内容なのです。

10回の検査。
検査員も全員第三者の1級建築士です。

検査のレベルではなくて、監査のレベル。

現場で働いている職人の思い込みは全て排除し、

無意識な人為的なミスも出来る限り指摘、改善しない限りは工程は前へ進めません。

 

このように日進月歩で改善される様々な知識や技術を関係者全員が理解、実践する為に勉強します。

だから大人の勉強会なんです。

明日からやらなければならないことですからみなさん真剣です。

PDCAサイクルってご存知ですか?

Plan(計画)⇨Do(実行)⇨ Check(評価)⇨Action(改善)⇨Plan…

を一年サイクルで考えてその時の最善策からレベルUPに繋げています。

家に携わる全員が同じ温度で頑張っています。

 

全国トップレベルになれるように私も頑張ります。

 

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